ここでは、介護や福祉系の仕事を検討中の学生の方に向けて、東京都同胞援護会が運営する保育支援施設「むさしの保育園」の仕事内容や、注目の設備、職場の雰囲気などを紹介しています。WEB上で疑似職場見学をしつつ、実際の職場見学に行く際に気を付けるポイントなども解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
むさしの保育園ってどんな施設?

丸の内線・中野富士見町駅に近い、88年の歴史を持つ保育園
昭和13年の開設以来、88年の歴史を持つむさしの保育園。東京都杉並区和田に位置し、丸の内線・中野富士見町駅から徒歩8分とアクセスも良好です。戦後、孤児を預かるところから始まったという長い歴史の中で、地域に根ざした保育を積み重ねてきた施設。平成25年に改築した広くて清潔感のある園舎が特徴で、子どもたちが伸び伸びと活動できる空間が整っています。
産休明けからの0歳児保育をはじめ、障がい児保育・延長保育・一時保育など多様なサービスを展開するほか、地域の子育て支援にも力を入れています。法人内には方南分園も運営しており、複数の施設でさまざまなキャリアを積むことも可能です。
- 開設…昭和13年10月17日
- 利用定員…本園140名(全体169名)
- 職員数…44名(2026年5月時点)
正規職員:園長1名/保育士22名/看護師1名/栄養士3名/調理師1名
非常勤職員:有資格者7名/保育補助6名/用務1名/調理員2名 - 所在地…東京都杉並区和田1-8-20
- TEL…03-3383-1589
- HP…https://musashino-hoiku.jp/
職員さんに聞くむさしの保育園の魅力

お話を聞いた職員さん…園長 鈴木さん
新卒で保育士として入職し、何十年も現場で子どもたちと向き合い続けた鈴木さん。子ども一人ひとりの「今」に寄り添うことを大切にしながら、出産・子育てをしながら主任・副園長のキャリアを積み、2022年よりむさしの保育園の園長を務めています。
主な仕事内容
施設で行っているお仕事内容やタイムスケジュール
むさしの保育園は7時から20時まで開いている保育園です。保育士はシフト制で順番に出勤し、1日を通じて子どもたちの保育を担当します。朝は洗濯物の取り込みや受け入れの準備からスタートし、7時から保育が本格的に始まります。
早番保育(交替制)
クラス保育(普通番勤務)
(11:30)
昼食(食事補助)
(13:00)
午睡(就寝介助)
保育日誌・おたより帳の記入、事務処理、会議、環境整備など
保育
おやつタイム
清掃・事務処理・保育準備
夕保育へ移行 遅番・延長保育(交替制)
園内点検・施錠
シフトや働き方
ベースになるシフトは全部で6パターンあります。一番早い時間帯から始まる早番と、一番遅い時間帯まで対応する延長番、中番などの構成です。
早番と延長番はそれぞれ月に2回程度の頻度で、中番のシフトに入ることが多いかと思います。特定のシフトに偏りすぎず、バランスよく働ける体制です。
土曜日の出勤は、5グループでローテーションしているので月1回程度となります(2026年度時点)。土曜日に出勤した場合は、必ず平日に特定休(振替休日)が取れる完全週休二日制を守っています。
残業は少なく、ほとんどが定時で帰っている
多くて月8時間前後になります。実際は定時で帰っている職員がほとんどです。
また、2年ほど前から「ノンコンタクトタイム」を導入しました。現段階は過渡期ですが、平均的に8時間の勤務時間のうち30分〜1時間を、子どもから離れて書類業務に充てる時間として業務内に組み込むよう取り組み中です。今まで「8時間は保育の時間」と考えていたものを見直し、書類業務を勤務時間の中で完結できるようにしています。ICT化も進んできているので、効率よく業務をこなせる環境が整ってきています。
シフトの作成は職員が持ち回りで担当
シフトは園長が決めるのではなく、リーダー職員での持ち回り制にしています。「この日はコンサートに行きたいから早番にして欲しい」といった希望も、度を越えたわがままでなければ基本的に通ります。
ちなみに、有給休暇取得率は70.45%(2025年度実績)です。
職場の雰囲気
園には20代から50代まで、男女問わずまんべんなく職員がいます。育児中の方も、介護をしながら働いている方も、独身の方も、男性保育士も。本当にさまざまなライフスタイルの人が集まっています。
性格もいろいろで、明るい人だけでもなく、淡々としているように見えても話してみると面白い人もいます。共通しているのは「子どものことを、自分のことよりも優先してしまう人が多い」ということです。根っこの部分はみんな同じで、そこが「むさしの保育園らしさ」だと思っています。

新しい職員が入職した際のフォロー体制
私たちの中では「チューター制度」と呼んでいるのですが、まずその方の年齢に近い先輩職員をチューター(相談役)として付けます。気軽に話せる身近な相手がいることが、職場に馴染む第一歩だと思っているためです。
それ以外にも、クラス内でのOJTと並行して、土曜日のグループでもフォローする体制を取っています。クラスの先輩には聞きづらいことでも、土曜日に違うグループのメンバーに相談できる場があれば、ずいぶん気持ちが楽になりますよね。
大切にしているのは、「この人には相談していいんだよ」「でも言いにくかったら主任に言っていいからね」と、複数の相談先を選べるようにしておくことです。タイプの合う合わないは必ずありますから、新人が自分で相談しやすい人を選べる環境を整えるようにしています。
この「みんなで育てる」という方針は、私が園長に就任したタイミングで始めたやり方です。厳しく指導する役と、翌日フォローで声をかける役を意識的に分けながら、全員でバランスよく関わっています。新しい職員が複数の先輩に見守られているという安心感が、早期離職を防ぐことにもつながっていると感じています。
「気持ちに寄り添い、みんな笑顔。」がスローガン
そうですね。ここ3年間、むさしの保育園のスローガンとして「気持ちに寄り添い、みんな笑顔」を掲げています。子どもだけでなく、保護者にも、地域にも、そして職員にも寄り添いましょう、という思いを込めています。
具体的には、子どもを無理に集団活動に入らせなくていい、というスタンスを大切にしています。3歳以上の子でも、その日の気分によって「賑やかな場にいたくない」「少しほっといてほしい」という時間があって当然です。そんな時は「事務所においでよ」と言ったり、好きな場所でご飯を食べてもいいよとしたりして、子ども一人ひとりのペースを尊重しています。
担任が一人ですべてを見ないといけないのではなく、職員みんなで子どもたちを見守る環境を整えることを大事にしたいと考えています。

むさしの保育園にとっての「保育」
私たちが目指しているのは、0歳から6歳の間だけを見るのではなく、小学校に上がってからも子どもたちが自分の力で生きていけるような基盤を作ることです。「生きる力」を育むことだと考えています。
食育活動もその一つです。0歳から食に関わる経験を積み重ね、3歳からはピーラーを使い始め、4歳・5歳と段階を重ねながら、年長さんは包丁を使ってカレーライスを作れるくらいになって卒園します。
年長さんがご飯を食べる日には、自分たちでお米をとぎます。多少ベチャッとしたり固くなったりしても、「お米さえとげれば生きていけるよね」というのが私たちの考えです。
友達とのケンカも、基本的には止めません。もちろん見守りながらですが、ぶつかり合いを経験して、自分で乗り越える力を育てることが今の時代にこそ必要だと思っています。その日うまく解決できなかったことは保護者にもお伝えして、翌日一緒に話し合うこともあります。子どもの気持ちの乗り越え方を、園と家庭が一緒に育てていく感覚です。
私は「いい子を育てたくない、人間を育てたいんです」とよく言っています。子どもたちのこの先長い人生の基盤になる部分を、職員みんなで一緒に作っていく。それがむさしの保育園の保育の根っこにある考え方です。
むさしの保育園に職場見学に行くとできること
職場見学でぜひ見てほしいポイント
施設が広いこと、室内が充実していることも見てほしいですが、まず人の表情を見てほしいです。見学に来てくださった方から「職員も子どもも楽しそうですね」とよく言っていただきます。職員が緊張感に囚われているわけでも、「何かしてはいけない」という表情をしているわけでもないので、自然な顔が出るんだと思います。
また、「はらぺこルーム」という食堂があるのもむさしの保育園ならではの特徴です。保育園に専用の食堂があるのは珍しいと思いますので、ぜひ見ていただきたいです。

学生必見!職場見学に行く際のQ&A
見学当日は、まず園の概要をご説明します。その後、1階から2階へご案内する施設見学を行い、別室でいろいろな質問にもお答えします。全体で1時間ほどです。
見学中は、在園している子どもたちと普通に交流することもあります。子どもたちから話しかけてくることも多いので、保育の雰囲気をリアルに感じてもらえるのではないでしょうか。
子どもたちが活動している時間帯を見ていただきたく、この時間をおすすめしています。日程についてはご相談に応じますので、お気軽にお問い合わせください。
スーツといったリクルートらしい服装でいらっしゃる方が多いのですが、動きやすい服装でまったく問題ありません。
質疑応答の時間を設けますので、事前に気になることをまとめておくと、より充実した職場見学になるかと思います。
方南分園など複数の施設を見学したい方も、ぜひお気軽にご相談ください。
東京都内に特化した福祉法人

東京都同胞援護会は、東京都内で高齢者支援、障がい者支援、保育支援、児童・女性支援の施設を運営する社会福祉法人です。全学部・全学科対象に新卒採用を行っており、法人内研修による資格取得支援、興味がある別事業への異動など、入職後のキャリアチェンジの選択肢も豊富なため、「まだ進路を固めきれていない」という学生の方にもおすすめです。また法人内外に相談窓口を設置するなど、福祉の仕事が未経験の方でも働きやすい環境づくりがされています。
