高校3年生のころ、社会で相次いだ児童虐待のニュースに心を動かされ、福祉の仕事を志したOさん。大学では社会福祉を専攻し、在学中に社会福祉士を取得。知的障害のある方が暮らすグループホームでのアルバイト経験を重ねながら、東京都同胞援護会に新卒で入職しました。現在は豊島区にある心身障害者福祉ホーム さくらんぼで、生活支援員として利用者さんの日常生活を支えているヒーローです。そんなOさんに、福祉の道を選んだきっかけ、職場の雰囲気や働き方のリアルについて、お話を伺いました。
社会の課題が、進路を決めた
高校生の頃から「福祉を仕事にしよう」と決めていた
どのような学生時代を過ごされていましたか?
高校3年生の進路選択の時、ちょうど社会で児童虐待のニュースが多く報道されていました。「世の中でこういうことが起きているんだ」と強く感じて、そこから「自分は福祉を仕事にしていこう」と決めました。そこから進路の方向はぶれることなく、大学で社会福祉を専攻しました。
3年生から実習に取り組み、4年生の時に社会福祉士の試験に合格しました。実習では子どもや女性の支援領域を経験しましたが、並行して知的障害のある方が暮らすグループホームでもアルバイトをしていたんです。グループホームでの経験は1年半ほど続きました。実習とはまた違う「しっくり感」が、障害支援の領域にはあったなと思います。
他にも、発達障害のあるお子さんが多く通う学習塾でもアルバイトを経験しました。気がつけば、学生生活を通してずっと障害支援に関わり続けていたことになりますね。
今の職場への入職の決め手は何でしょうか?
就職活動では、社会福祉法人に絞って探しました。サイトをいろいろ見ていく中で、東京都同胞援護会が自分のキャリアを築く場として良さそうだと感じました。もともと障害支援系のキーワードで検索していたこともあり、自然と東京都同胞援護会への関心が深まりました。
実はもう一か所、就労支援の事業所の面接を受けていたのですが、こちらでの面接の時に「ぜひ来てもらいたい」と言っていただいたことが、心を大きく動かされたように思います。その一言があって、ここで働こうと決めました。
毎日変わる「家」を、職員全員で作る
現在はどのようなお仕事をされていますか?
さくらんぼでは、利用者さんへの身体介助をはじめとした日常生活の支援、施設内の行事の企画・運営、グループホーム3か所のバックアップ業務など、幅広い仕事を担当しています。「頭も体も心も使っている」というのが正直な感覚です。
さくらんぼは毎日来る利用者さんのメンバーも違えば、出勤している職員も違う「特殊な施設」です。その日の支援の組み方を職員間でリアルタイムに共有しながら動いていくことが、何より大事になります。
この施設の根底にある考え方は「障害のある方がお住まいの地域で暮らしていけるように」というものです。家のように温かく迎える場所でありながら、自立に向けて必要なことはきちんと伝えていく。毎日変わるメンバーで「家」の雰囲気を作り続けるのが、この仕事の難しさでもあり、面白さでもあると思います。

職場の雰囲気はいかがですか?
いろいろな個性の職員がいますが、根っこは全員真面目で、ここでの仕事が好きな人たちなんだなと感じています。きっちりした人、優しく話しかけてくれる人、場を明るくしてくれる人とさまざまですが、より良い支援や仕事の仕方について真剣に考えているという点は、一番若い職員から施設長まで共通しています。自分にはない視点を持っている人ばかりで、全職員から学ぶことがありますし、他の人のおかげで仕事ができているとも感じています。
ちょっとした意見や笑い話まで、些細なことでも気軽に共有できる雰囲気があるのが心強いです。些細なことを話せるのって、実は信頼関係がないと難しいことだと思うので、そういう場所で働けていることはとても恵まれているなと感じています。
シフトや働き方はいかがですか?
日勤・早番(5段階)・遅番(6段階)・夜勤と種類が多いですが、利用者さんの支援の流れに合わせて調整されています。夜勤明けの翌日は原則として休みを取得できるので、体への負担は少ないと感じています。夜勤は月4〜5回です。
残業はそんなに多くないです。希望休もほぼ通っています!プライベートの予定も立てやすい環境です。
信頼を打ち明けてもらえる瞬間が、やりがいになる
やりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?
利用者さんと関係を深めていく中で、信頼してくれて、何かを打ち明けてもらえる瞬間があります。職員間で情報を共有する場なのでそのままにはできないこともありますが、それでも「この人に話したい」と思ってもらえたことが分かった時は、本当に嬉しいです。やりがいというより、「嬉しい」という言葉がいちばんしっくりくる感覚です。
入職当初は、毎日変わる環境の中で現場全体を見渡すことが難しい時期がありました。先輩方のアドバイスをいただきながら少しずつ視野を広げてきた経験が、今の自分の土台になっています。
お休みはどうですか?
休みの日は自炊に励んでいます。最近新しく始めたことでいえば、写経です!もともと書道教室に通っていて、文字を書くことが好きなんですよね。集中しているうちに気持ちが落ち着くので、続けていこうと思っています。
あとは、信頼できる友人とライブや旅行、遊園地など色々な場所に出かけます。また、たまに実家に帰省して、両親や猫と過ごしています。「何をするかよりも、誰といるかが大事」という感覚があって、信頼できる人と同じ時間を過ごすことが、自分にとってのリフレッシュになっています。

技術と人としての深みを、両方持ち合わせたい
今後、どのようなキャリアを歩んでいきたいと考えていますか?
今後の目標として、身体介助の技術をさらに磨いていきたいと思っています。さくらんぼでは女性の利用者さんの身体介助の機会が少ない現状もあるので、技術を高める機会をもっと作っていきたいです。
技術的なことだけでなく、人としての深みも持ち合わせた存在でありたい。この仕事をしていると「人が生きることに向き合う」とはどういうことかを日々実感します。その積み重ねが、自分自身の厚みにもなっていくと思っています。
最後に、就活中の学生の方へのメッセージをお願いします!
東京都同胞援護会に向いているのは、誰かに相談できる人だと思います。大変なことや難しいことが起きた時、大事な瞬間に人を頼れるかどうかが、長く続けられるかどうかに関わってくると感じています。抱え込まずに、頼れる人を見つけて一緒に解決していける人が向いています。
生活支援員は、人の人生や生きることに真剣に向き合える職業です。それは同時に、自分の人生も豊かになるような経験とも言えます。少しでも興味があれば、職場見学がおすすめです!
高校生の頃に社会の課題と向き合い、「福祉を仕事にする」と決めてからぶれることなく歩んできたOさん。現在は障害のある方が地域で自分らしく暮らし続けられるよう、日々の支援を積み重ねています。困った時には相談しながら、一緒に乗り越えていける環境がここにはあります。Oさんが働く東京都同胞援護会では、都内に多数の障害者支援施設があります。職場見学も受け付けていますので、気になる方はぜひ足を運んでみてください。
東京都内に特化した福祉法人

東京都同胞援護会は、東京都内で高齢者支援、障がい者支援、保育支援、児童・女性支援の施設を運営する社会福祉法人です。全学部・全学科対象に新卒採用を行っており、法人内研修による資格取得支援、興味がある別事業への異動など、入職後のキャリアチェンジの選択肢も豊富なため、「まだ進路を固めきれていない」という学生の方にもおすすめです。また法人内外に相談窓口を設置するなど、福祉の仕事が未経験の方でも働きやすい環境づくりがされています。
